学び舎傍楽で、12月から始まった不登校のおはなし会が、8月で10回目を迎えました。
その記念イベントとして、「不登校は生き方のひとつの選択肢」をテーマにしたトークセッションを行いました。今回はゲストとして、認定NPO法人「D×P」の理事長・今井さんと、通信制高校の先生に来ていただきました。
まず、通信制高校の先生のお話は、現在の高校のあり方に窮屈さを感じ、最近は高校を選択するときから通信制を選ぶ子も増えていているというものでした。
そのお話を聞いて、多様性を受け入れることを求められる時代に、入ってきたんだなあと感じました。とはいえ、高校は偏差値で振り分けられて、不登校はしていないけれども、行きたくもない高校にしんどい思いをして通学している子も多くいます。
そろそろ、この教育のあり方を変えていかないとダメだよと、不登校の子たちが教えてくれているように私は感じます。
次に、認定NPO法人「D×P」の今井さんは、ご自身が4年ほど引きこもりの経験があるのですが、その期間に、これからどう生きていけばいいのかをじっくり考えたそうです。
「今の子はその時間がなくて、授業・部活・塾などに追われて、自分を省みることさえできない。成長の段階で一旦ゆっくり考える時間はとても必要。不登校の子は、その時間の中で自分がどう生きたいのかに気付き、自分らしく生きている。」と今井さんは言います。
お二人のお話を聞いて、参加者の方からは「今まで、こんな話は聞いたことがなかった。」「高校の現状を知ることができて、道が開けた。」という声を、多くいただきました。
人は、いろんな生き方があっていい、不登校はひとつの選択であると、認識されるような社会になっていけば、生き辛い人は減っていくのではないかと、私は思います。
私の子どもも、不登校の間に、いろいろと、もがき苦しみながら、どう生きていきたいのかを考えていました。そして今、自分の人生の主人公になって、イキイキと生きています。
ネットでは、なかなか取れない情報もありますので、お母さんお父さんが積極的に出かけて行き、情報を得ること、話しをすること、勉強をすること、仲間を作ることが必要だと思います。そうすることで、親自身が自分らしく生きることが、子どもが自分らしく生きていくために、まず必要なのではないでしょうか。
(学び舎傍楽 主人・駒井)