9月24日(日)、京都の町家 学び舎傍楽で「不登校のおはなし会」が開催されました。この日は、不登校のお子さんを持つ、お母さんお父さん9名と、ゲストとして不登校の経験を持つ2人の男性が、参加してくださいました。
参加されたお母さんお父さんが、家庭の状況や悩みを打ち明けていく中で、ある「共通点」が浮かんできました。
それは、子どもの不登校にお母さんが1人で向き合っているということです。
なぜ、そういう状況になってしまったかというと、お父さんは仕事で家を留守にすることが多く、お母さんに比べ、子どもと関わる機会が少ない。そして、お父さんは仕事で疲弊しきって、体力的にも精神的にも、子どもに関わる余裕がないので、お母さんに任せっきりになっているからだそうです。
そういったことを言い訳にしているうちに、子どもと距離ができてしまい、お父さん自身は、今さらどう関わっていいのか分からないということでした。
今回、不登校のおはなし会では初となるご夫婦での参加がありました。
そのご家庭もお父さんの仕事が忙しく、お母さんだけが子どもと向き合ってきたそうです。そして、お母さんが勉強会に参加していくうちに、不登校というテーマを通じて、子どもからたくさんのことを教えられていることに気づいたといいます。不登校を解決するには、子どもの変化はもちろん必要。だけどその前に「親も変わる必要が」だと、そのお母さんは思ったそうです。
だからこそ、お父さんにも学んで欲しいと思い、何度もアクションを起こし、今回ようやく一緒に参加してくださいました。お母さんは、「同じ悩みを抱えるお母さんの話や、実際に不登校を経験した方の話を聞くことで、お父さんの考え方が変わってくれて嬉しかった」と話されました。
そして、ゲストとして参加してくださったお2人も、不登校だった当時「父親との関わり」は、ほとんどなかったと言っていました。
今回出た、「お父さんが子どもとどう関わっていいか分からない」という問題について、お2人はこう話していました。
『自分が経験していないことはどう対応していいか分からないと思います。
何かできればいいけれど、できなくてもいい。子どもの現状をしっかりと受け止め、理解してあげることが大事。
お母さん一人で抱え込むのではなく、お父さんとお互いのプレッシャーを汲み取ることや情報を共有し、一緒に考えることが大切だと思います。』と。
「何かするよりも、まずは知ってあげること。」
大人になると、小手先ばかりで物事を解決しようとしてしまいがちです。
子どもと関わっていく中ではもちろん、色んな方と関わっていくうえでも、とても大切なことですよね。
「親自身が変われば、子どもも変わる。それは、人も同じ。」という大切なことを気づかせてくれたおはなし会でした。
(writer:SHO)