ふぅ! ~不登校ママのオシャベリバ~

子どもの不登校は、お母さんが変わるチャンス~不登校のおはなし会vol.35レポート~

5月14日(火)、京都の町家・学び舎傍楽で「不登校のおはなし会」が開催されました。
この日は、不登校のお子さんを持つお母さん5名と、ゲストとして、不登校の経験を持つ21歳の男性にお越しいただきました。
まずは簡単に自己紹介をした後、ゲストの方に不登校の経験についてお話をしていただき、最後はみんなで悩みを相談しあう座談会を行いました。

私は、今回初めて不登校のおはなし会に参加させていただいたのですが、自分自身のあり方や人との接し方などについて、改めて考えなおす機会となりました。

参加者のお母さん達は、最初は少し硬く緊張した表情でしたが、ゲストである不登校経験者の話を聞く中で、表情が少し明るく、柔らかくなったように見えました。

ゲストとして来ていただいた男性は、高校生の時に不登校になり、それから1年半くらいは引きこもりだったそうです。
当時は電池が切れたように動けなくなり、ごはんを食べるのも申し訳ないと思っていたそうなのですが、ある人に「学校に行きたくなかったら、逃げてもいいよ」と言ってもらってから、少しずつ外に出ていけるようになった、ということでした。

当時は、
「大学に行かないという選択肢はあり得ない」
「勉強しないといけない」
「部活を頑張らなければいけない」
など、ひとつの価値観に縛られていたのが、それを手放すことができ、自分に自信が持てるようになった、という話が印象的でした。

話を聞いていたお母さん達は、今まさに、お子さんの不登校で苦しんでいらっしゃいます。
「これからどうなるんだろう…」
「このままずっと、外に出て行けなかったら、この子はどうやって生きていくんだろう…」
という、先が見えない不安で頭の中がいっぱいで、まるで真っ暗なトンネルの中にいるように感じているのかもしれません。

そんな中で、ゲストのお話を聞いて、
「学校に行っていなくても大丈夫だ。何とかなる」
「とにかく、子どものことを信じよう」
と、少し希望が持てるようになったのではないかなと思います。

経験者のお話を聞いた後は、それぞれのお母さん方から、今悩んでいることやお子さんの状況などについて、ざっくばらんに話をしてもらいました。
その中での、主人・駒井からの言葉で「お母さんも苦しいけど、いちばん苦しんでいるのはお子さんですよ」という言葉がとても印象に残りました。

経験者の方が、不登校をきっかけに価値観が変わったように、お母さんにとっても、子どもの不登校は『お母さんが変わるチャンス』だと言えるのかもしれません。

これまでとらわれていた価値観から脱却し、子どもとの接し方など自分自身のあり方を見直し、子どもの行動を変えようとするのではなく、お母さん自身が変わろうと思うことが、お子さんとの関係が変わるきっかけになるのかもしれないなと思いました。

『不登校は、子どもからのメッセージ。
まずは、子ども自身がどうしたいのか、その声に耳を傾けること。
早く何とかしようとあせらずに、とにかく子どもを信じること。
子どもを見放すのではなく、見守ることがいちばん大事。』
主人・駒井からの言葉で会は締めくくられました。

不登校・引きこもりというつらい経験を自分なりに受け止め、今感じていることを正直に、ありのまま話をする、そんなゲストの姿や言葉が、その場にいる全員の心に響いたのではないかと思います。

(writer:ますえ)

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