思春期の子を持つ親のオシャベリバ「ルルソラ」が、11月から傍楽でリアル開催となりました。先日はその第一回目が行われました。「ルルソラ」は、中京区の西院駅近くで「まなびのさき」という塾を運営している清水大樹さんと、駒井がファシリテーターを務めています。
今回の参加者は4名のお母さんたち。共通の悩みとして挙がったのは、「子どもの言動に振り回され、自分の感情をコントロールするのが難しい」というものでした。
特に印象的だったのは、清水さんの塾に通い始めたお子さんのお母さんからの話です。「こちらが指示しないと子どもが動かないため、ついイライラしてしまう」というお悩みでした。その際、清水さんが自身のお母さんのエピソードを話してくれたのですが、とても示唆に富む内容でした。
清水さんはこう振り返ります。
「僕が中学受験に失敗して不登校になった頃、母親は毎朝『学校へ行きなさい』と起こしてくれていました。でもある朝、起こしてくれなかったんです。不思議に思って『何で起こしてくれへんかったん?』と聞いたら、『起こしてもどうせ起きないでしょ。だからもう起こすのはやめた』と言われました。それ以降、母親は一切起こしてくれなくなりました。その時感じたのは、起きるかどうかは自分の問題だということ。母が手を離してくれたことが、僕にとってとても良かったのです。子どもは何かをやってもらえなくなると、つい親のせいにしがちです。でも、適切に距離を取ることが大事なんです。」
清水さんはさらにこう続けました。
「塾では私たちが子どもとやりとりをしますので、お母さんたちには何も言わずに見守ってほしい」と。
お母さんたちがイライラする原因の多くは、子どもが思い通りに動いてくれないことにあります。ダラダラしている、言うことがコロコロ変わる、何を言ってもノラリクラリ…。でも、思春期というのはそもそもそういう時期。ホルモンのバランスによる体の変化もあり、子ども自身も不安やモヤモヤ、イライラを抱えています。その影響で、最も安心して甘えられる存在である母親に当たってしまうことが多いのです。
この時期をどう乗り越えるか。お母さんたちにお伝えしたいのは以下の3つです:
– 子どもも体や心の変化に翻弄されていて大変なんだと理解すること。
– 信頼されているからこそ、イライラをぶつけているのだと受け止めること。
– 子どもの言葉をまともに受け止めすぎないこと。今はそう思っているんだな、と流すこと。
これらを実践していくと、子どもの言動に一喜一憂しなくなります。最初は難しいかもしれませんが、続けるうちに子どもも「受け入れられた」と感じて、次第に落ち着いていきます。思い通りにならないことを受け入れ、「優しく諦める」ことが思春期の子どもとの付き合い方のポイントです。
そして、辛くなったときにはぜひ「ルルソラ」に参加して、しんどさを吐き出してください。一人で抱え込まず、誰かに話すことで心が軽くなり、爆発する前に鎮火させることができます。
**次回の「ルルソラ」は12月18日、19時半〜21時に開催予定です。**
お申し込みはこちらから→https://forms.gle/Vyiw8GU56uvZqKtA7
寄稿者は、傍楽代表の駒井です。