米澤先生の講演を聞いて
不登校の原因は沢山あって、いじめだけではなく、感覚過敏やコミュニケーションが取れない、実は本人も周りも気づかない学習障害という可能性。
今回はその様々な理由の実例と、そのための実際の支援の仕方について教えていただきました。
学習障害(LD)について、そういえば私、NHKの教育番組で見たことがありました。
そこに出てきた子は文字が歪んで見えてしまうから、その子だけ授業やテストにタブレットを使用するという内容でした。
それを見たときは「へぇ~そんな子も居て、今はそういう支援を受けられるんだ。すごいな。」くらいにしか思っていませんでした。
今回米澤先生のお話を聞いて、その支援をしてもらえるまでの道のりが、本人も親もどれだけ苦しい思いをしてきたんだと、
あ、そんな簡単なことじゃなかったんだと気づかせて頂きました。
LDの子たちは、IQは高いため、なぜ字が書けないのか親も先生も理解できない。
「もっと丁寧に書けば当然書けるはずと周りは思ってしまう」
「だから頑張れ!と声かけてしまい、子供が追いつめられる」
「親はそれでも出来ないことに落胆する。でも諦められない。だって字を書くなんで簡単なことだから」
本人も自分が他の子とは違うことに気づいていないから、30分ほどで終わる漢字ドリルを何時間もかけて泣きながら仕上げる。
それでも到底読める文字ではない。
そして米澤先生のところでLDだとようやく判明した後に言った言葉が、
「ほかの子はぼくよりももっと練習しているんだと思ってた」
こんな悲しいことありますか?
私は今回、この言葉が一番突き刺さりました。
学校の先生、親、子供達に
「こういう子も居るよ。こんな苦しみがあるんだよ。」
というのがもっと周知されれば、自分の子がそうだと気づくのがもっと早くて、苦しむ時間が少なくなるのになと思いました。
今の子供たちは多様性にとても寛大だから、知っていればすぐに理解ある対応をしてくれると思うのです。
こういった子たちをたくさん支援してこられた米澤先生のおっしゃった、特性「弱み」を持った子は必ず別の「強み」を持っているというのが、すごく素敵で面白く、希望があるなぁと思いました。
漢字が書けなくて苦労した子が、歴史の知識はすごく豊富で専門の大学の先生が驚いたとか、
マイクラをやり込んでいた流れでプログラミングを習得し、情報専門学校に進学したなど、
色々な実例を聞いていて心が温かくなるとともに、一緒にその強みを見つけて、磨いて、それを活かせる道を沢山の選択肢から探し出して見つけだす米澤先生のパワフルなお姿は本当に素晴らしいなぁと思いました。