今回のイベントには7名の方が参加され、そのうち6名がHSP(Highly Sensitive Person)の特性に加え、HSS(High Sensation Seeking)の気質を持った方でした。HSSの方は、一見HSPとは思えないほど行動的で、いわば「ブレーキとアクセルを同時に踏んで生きている」感覚があり、行動しては疲れ果てることを繰り返す傾向があります。
私は今回、非HSPとしてマイノリティな立場でした。HSPの方々が感じる繊細さや生きづらさは私には直接わからない部分がありますが、傍楽に来られる不登校のお母さんやお子さんの約90%がHSPの傾向を持っているため、少しでも理解したいと思い、お話を伺わせていただきました。
HSPの方々は幼い頃から「変わっている」「面倒くさい」「気にしすぎ」などと言われることが多く、自分の気持ちや思いを表に出しづらくなっていることが多いそうです。その結果、自己肯定感が低くなり、しんどさを抱えてしまうことも少なくありません。今回の参加者の皆さんからも同じような声が上がり、「面倒くさいと思われるのが嫌でHSPであることを隠して生きてきた」と話す方が多くいらっしゃいました。しかし、同じ経験を持つ仲間と出会い、自分だけではないと知ることで、安心した様子が見られました。こうした分かち合いや支え合いは、不登校の親御さんが傍楽で感じる安心感と通じるものがあると感じます。
やはり、分かち合える仲間や支え合える場所が必要なんですよね。今回は、今まで言えなかったことを安心して吐き出せる場だったこともあり、大いに盛り上がりました。
また、私は非HSPとしての視点で感じていることをお話ししました。参加者の皆さんは驚いた様子でしたが、「自分と違う感覚を受け入れる」ということには当然ながら抵抗もあるものです。しかし、違いを理解し合おうとすることは、お互いにとってとても大切なことだと思います。
『みんな違っていていい。』
それが当たり前と思えるようになれば、もっと優しい関係性が築けるようになりますよね。そのためにも、まずはお互いのことを知ることが大切なのだと改めて感じました。
寄稿者は傍楽代表の駒井です。