たつはる
医療事務として、クリニックで働く社会人2年目。人と話すことが大好きなので、フットワーク軽く、わくわくする場所に行って、人や新しいまちに出会う感覚が好き。自分も周りも笑顔で自然に暮らせる日常になるよう、日々模索中。
川田隆司
事業を立ち上げたり、訪問販売を経験したりと、人生の喜怒哀楽を知り尽くした傍楽の番頭。その経験からか、川田さんに「大丈夫」と言われた人は、本当に事が解決するという伝説も。いつも寄り添ってくれる、皆のお父さん的存在。
「ご縁」を大切にしていた、私の就職活動。
ー今、たつはるは社会人2年目だよね!
なんで今の病院(病院の医療事務)に就職することを決めたの??
たまたまいただけた、ご縁があったからです!
就活をする前、私は何がしたいとか、行きたい業界とか決まっていなかったので、就活を始めた頃から、「内定をもらったところに就職しよう!」と思っていました。
そんな中、3回生の時に入ったゼミの先生が、人事のお仕事をしている知り合いの方が多くて、先生にある人事の方と、私を繋げてもらったんです。
スーツを着て、エントリーシートを書いてみたいな一般的な就活をしながら、その方に就活の相談をしていました。そしたらある日、その方に「あなたに合いそうな会社があるよ。」って言われて、紹介されたのが、今の病院でした。
ーお~。すごい縁やね。もともと医療系は考えていたの?
その時は、医療系は考えていませんでした。大学は美大だし・・・(笑)
大学時代は、あまり縁が無かった業界でしたね~。
ー数ある企業の中で、なんでいまの病院にピンときたの?
医療は、全然考えてなかったんですが、お年寄りの方と話すのは好きだし、もしかしたら病院で働くのもありなんじゃないかな~と思って。最初は、そんな感じのノリです。(笑)
ただ、その話をいただいて、実際に病院を訪問したときに、働いている人の感じが良かったし、ご縁を感じたから、ここで働きたいな~。って思うようになりました。
あと真面目なことを言うと、医療事務という仕事は、全国どこでも働けるなと思って。女性は結婚とか出産とかで、いろんなターニングポイントがあるので、それにも適応できる仕事だなって思ったのもあります。
『手に職付けとこ』という気持ちも、ありました。役立つ仕事というのは間違いないと思ったので!
自分が嫌になりそうになった、1年目。
ーでもその職場って、確かたつはるが新卒第一号だよね?
それって、いつわかったの?
会社に入ってから、初めてわかりました。(笑) 新卒採用は、ほとんどしていなかったそうなんです。
ただ、若い人を採用して、新しい風を入れたいなとは、ずっと、思っていてくださっていたみたいで、会社側もご縁があっての出会いですし、私を見て採用に踏み切ってくださったそうです。
ーそうやったんやね。最初、働いてみてどうやった?しんどいこともあったんちゃう?
もう、全然仕事できなくて、それはしんどかったですねー。
私が新卒第一号なので、教育制度もあまり整っていなくて・・・。研修は、2日間の実技研修と、3時間のマナー研修のみでした(笑)3日目からもう現場に入って、やりながら覚えないといけなかったんですけど、そんな最初から、できるわけもなく・・・。
遅いしミスるし、『あれ?私って、こんなに仕事ができないのか、どうしよう・・・』って感じでした。
ー社会人になって、学生気分が抜けてないなー。全然、できてないなー。って思うことは最初あった?
意外とマナーとか敬語が、全然できていないと思いました。なので、本を読んで勉強をしましたねー。
あと、日報・報告書の書き方がめちゃくちゃで、怒られましたよー。
これぐらいわかるでしょ?って、上司から言われることが、「や、それがわからへんねん!」って、心の中で思ってましたね。(笑)
ただ今思うと、なんのために書かないといけないのか。っていうのを、しっかり考えずに書いてたので、それが伝わって怒られてたってのも思います。
ーこちらとしては、「そんなことも分からんのか。」って思っちゃうんよねー。
でも、料理人みたいに、「見て覚えろ!」っていう仕事ならいいけど、会社員はそうじゃないもんね(笑)
そうですよね。周りは、役職があって仕事できる人ばかりだし、同期もいなかったし。
周りから、「あの子大丈夫?」って思われているのがわかるし・・・勤務時間中は、緊張しっぱなしでした。
ー先輩とかには、しんどいことを話せなかったの?
あまり言えなかったですね。仕事を一緒にして、間もないってのもあったので、なかなか勇気がなくて、本音で話せなかったです。
そもそも、しんどくなっていることに、自分が気付いていませんでした。気付かないように、していたのかもしれません。
ーそう考えると、同期は欲しかった?
んー・・・今考えると、そうでもないですね。(笑)
同期がいると楽しいし、愚痴を言い合えたりはするかもしれませんが、同期ってだけで、比べられたりするという話も、友達から聞いたので、それは嫌だなーと思いました。
ただ、大学の友達とかが「同期と飲みー♡」とかSNSであげているのを見ると、出た出た。って思ってましたよ。(笑)
ーなるほどねー。同期がいないことも、ある意味よかったんかもしれないね~。
仕事はもちろん、辛いことも多かったと思うけど、人間関係で、しんどかったことはある?
私は、結構自分から話しかけにいくタイプなんですよ。
だから最初のほうは、お昼ごはんの時に、周りの人たちに「一緒にご飯食べてもいいですか?」とか言って、積極的に話かけてたんです。
ただ、私が「仲良くなりたい!」って思っていても、相手の方には、あんまり受け入れてもらえてないな~と感じたこともあったので、最初はそれが、壁でしたね。
もともとあった会社のコミュニティに、私が入ってきたわけなので、その場所に馴染むことに、必死でした・・・。
ーこっちは馴染みたいけど、それを強引に行っても・・・っていうところがあるよね。
そんなことがあったわけやけど、たしか、そこから部署が変わったんやんね?
そうなんです。7月から他部署に変わりました。
入社して3.4ヶ月は、保険の事務手続きの仕事をしていたんですが、その時は、仕事のやりがいみたいなのを、感じないこともなかったのですが、思ったよりも自分が「できない」事実を突きつけられていました。
多分、できない自分と向き合うストレスが多かったので、肌が荒れたり、疲れが顔に出ていたのだと思います。
そしたら、周りからめちゃめちゃ心配されてて、人事に呼ばれて、私に向いている部署に変わることになりました。
ー今は、どういう部署で仕事をしているの?
今は、ホスピスのような静かな病棟で、受付の仕事をしています。前のところよりアットホームというか、バタバタしていない所なので、自分にすごく向いていると思います。前より、いい顔してるね。と言われますね。
それでも、異動したての当初は、一緒に働いている方に、「なんで、そんな笑わへんの?」ってめっちゃ言われました。電話の時、「声に表情ないよ」とか、笑顔が不自然って言われたり・・・。
多分、自信を失くしてしまっていたからだと思うんですが、大学の時「笑顔がいい」「受け入れやすい」と言われていたのに、うまく笑えない自分がいることに気づいた時は、「私のアイデンティティの喪失や!」って思うくらい、焦っていましたね。
ー人って、追いつめられるとそうなっちゃうんよね~。
環境が変わったりすると、そうなる人いるよ。真面目な人とかね。確かに、あの時のたつはるは、不自然な笑いやったわ。
そんなしんどい経験もしたわけやけど、今の仕事は、どんなかんじ?楽しい?
一番思うのは、病院の中で役に立てる人になりたいなと思います。今は、全然役に立ってないな~って感じです。自分がよかれと思ったことが、かえって迷惑になっていたり・・・何もできひんやん~私って感じです。
ーそこ!そこで失敗したときに、どうやったら役に立てるかを、考えればいいねん。学び舎 傍楽に来てくれる若い人たちを見ていて、最近思うんだけど、「失敗したくない」って思っている人が多いなと感じる~。特に、就活生。
一発勝負で、それに負けたら人生終わりって思っている人が多い気がする・・・。
最初なんて、何もできなくて当然やから、怒られて学んでったら、いいねん。
そうですね。多分、怒られながらへこみながらですけど、なんとか、やっていきます。
素敵なヒトがたくさんいるから、私は頑張れるんです。
ーなんで、今仕事をがんばれているん?
会社外で、支えてくれる人がたくさんいるからです。
夏頃(一番しんどかったとき)、母親に「あなたが大切なんだから、しんどかったら仕事はいつでもやめて、帰ってきていいよ」と言ってくれたことがあったんです。
それを聞いて、「うわ、絶対に辞めない!」って思って、逆に頑張れたり。
「今、しんどいねん」と気持ちをこぼしたら、「やっと言ってくれた。」って言って、話を聞いてくれる仲間が、たくさんいたんです。
そこで、友達がいる私めっちゃ強い。仲間がいるから大丈夫って思えて、
仕事も、頑張れるようになりましたね~。SOSを出した時に、受け止めてくれる人がいることで、自分が強くなれました。
ーそう考えると、いろんなところに顔を出して、人脈を広げるのって、めっちゃ大事だよね。
傍楽はもちろんですし、学生団体のイベントに参加したりして、いろんな年代・立場の方々との交流をしていたことは、今すごく生きています。今まで出会った人たちのおかげで、私は生かされてるって思います!
ー小さい世界にいるだけじゃ、絶対にわからないことだね。
そうですね。私の他にも、私の友達も悩んでいる人たくさんいるんです。
友達には、傍楽に行って、いろんな年代・立場の方々と話すことで、吐き出して、頭の中を整理してほしいな~って思うんですよね。だから、悩んでいる友達がいれば、めっちゃ傍楽に誘ってます!(笑)
ーそれは嬉しいな~。アウトプットできる機会がないし、深い話ができる機会もない。
そう考えると、ちょっとした非日常を味わえる、ぶっちゃけって場所はすごいよね~。
私の夢は、みんなの「羽やすめ場所」をつくること。
ーこれからの夢は、なにかある?
形は、なんでもいいんですけど、働いている人が帰ってこれる場所、傍楽みたいな「羽やすめ場所」を、作れるようになりたいな~って思います。
最近、人に「たつはると話して、スッキリした!」って、言ってもらえることが多くなったんです。
それがめっちゃ嬉しくて、周りの人で悩んでいる人とか疲れている人が、フラって立ち寄れるような、そんな場所を作れる人になりたいですね!
ーめっちゃいいやんか~。私利私欲なく、人のために動いていたら、絶対にいいことがあるよ。
就活生や、若手社会人で、「しんどい。やめたい。」っていう人がけっこういるよね。それについては、たつはるはどう思う?
ほんまにしんどいなら、辞めたらいいんじゃない?って私は思います。だって、自分を守ってあげないと。私に相談してくる友達がいて、頑張る方向がズレているなと感じたら、私はその人に「頑張らなくてもいいんちゃう?」と言うと思います。
ー「辞めてもいい。」っていう言葉は、すごく無責任に聞こえるかもだけど、
その選択が、自分を大切にすることでもあるよね。
そうですよね。私は、半径5mの人たちから、幸せにしたいです。
ー名言やね!「半径5mの幸せ」。それでいいよ。自分の手の届く範囲から、やっていったらいいよ。それってさ、学生の時から思ってたん?
んー。あんまり考えてなかったですかね。あ!でも、大学4回生の時に、私の友達がしんどそうにしているのを見て、助けたいなーって思ったところから、考えるようになりましたね。
ー最後に、就活生に何かメッセージほしいな~。こんなことを、やっておけば良いよとか!
最初から、考え過ぎないってことですね!就活が始まる前、「就活」に対して、とてつもない人生が左右されるようなお化けが、やってくる感じだと思ってたんですよ。
・お祈りメール100通来たらどうしよう・・・(※お祈りメール=企業からの不合格通知のこと)
・就職先決まらんかったらどうしよう・・・みたいな。(笑)
情報が先行しすぎてて、ネガティブなイメージばっかりで、勝手に気落ちしてました。それって、すごくもったいないし、意味ないじゃないですか。
でも、実際に動いてみたら、ぜんぜんそんなことなくて、楽しんで就活できたんですよ。いろんな人に会えたり、普段は会えないような企業の方と知り合えたり。
ーどうやって、いろんな人と知り合いになったの?
3回生のときに、ゼミの先生の紹介で、いろんな人と会いだしたのがキッカケですね。「世の中には、こんな面白い人がいるんや!」って。
そしたら、こういう人ともっと会いたいと思うようになって、行動しているうちに、たくさん知り合いができました。そのときに行動していなかったら・・・今の私は、ぜんぜん違っていたと思います。
ー若いうちに、いろんな人と出会うのってものすごく大事やね!
セミナーでもイベントでもいいから、面白い人に会いに行くことやね。
そうですよ!チャンスは、自分からつかみにいかないと。
だから、自分の足を動かせ!ってことは、就活生に一番伝えたいことです。
ー自分と違う価値観に触れてほしい!って、ことか。これは、ものすごく大切やね~。
人との出会いから、面白い人生が始まった・・・いいね、その人生!
はい!今、めちゃくちゃ楽しい人生を過ごしています!